BenQカラーマネジメントディスプレイSW271の特徴や仕様、レビューを紹介するページです。
BenQ SW271のスペック・仕様詳細
BenQ SW271の最大の特徴は4K UHD(3840×2160)の解像度でかつAdobeRGBを99%カバーする広色域ディスプレイであること。カラーマネジメントディスプレイなのでハードウェアキャリブレーション可能で、色表示を丁寧に調整できる。
価格は約14万円。これだけ聞くと「高い」と感じるかもしれないが、EIZOで4K、AdobeRGB対応のカラーマネジメントモニターを探すと最も安いもので「ColorEdge CG248-4K」という製品で27万円もする。高解像かつ広色域でハードウェアキャリブレーション可能なモニターは非常に高級な商品であり、BenQ SW271はそのスペックを考えると破格の安さだ。
実際に使用してみると4Kの高精細な映り、Adobe RGBの鮮やかな発色は素晴らしい。なんとなく見た目がきれいなだけのディスプレイなら種類は多いが、高性能なスペックかつキャリブレーションして表示をメンテナンスできる製品は希少。
BenQ カラーマネジメントディスプレイ SW271の仕様
画面サイズ | 27型 |
---|---|
アスペクト比 | 16:9 |
パネル | IPS/ノングレア |
解像度 | 3840×2160 (4K UHD) |
表示色 | 約10億7000万色(10bit) |
色域 | Adobe RGB カバー率99%/ sRGB カバー率100% |
ハードウェアキャリブレーション | 可能 |
キャリブレーションソフト | Palette Master Element |
対応キャリブレーター | X-Rite i1 Display Pro/i1 Pro/i1 Pro 2 Datacolor Spyder 4/5 |
HDR | HDR10対応 |
カラーモード | Adobe RGB / sRGB / Rec 709/ DCI-P3 / 白黒 / HDR / 暗室/キャリブレーション 1 /キャリブレーション 2 / キャリブレーション 3 / カスタム 1 / カスタム 2 / DICOM |
遮光フード | 付属 |
OSDコントローラー | 有り |
入出力端子 | HDMI2.0 x2 DisplayPort 1.4 x1 USB Type C x1(電源供給は無し) いずれも4K対応 |
USB | USB3.1:(Gen1)ダウンストリームx2、アップストリームx2(USB Type C x1, Type B x1) |
付属ケーブル | HDMI / miniDP to DPケーブル(各約1.8m)、USB ケーブル(約1.8m)、USB Type-Cケーブル(約1m) |
SDカードスロット | 有り |
ヘッドフォンジャック | 有り |
スピーカー | 無し |
備考 | モノクロ表示モード搭載 ガンマデュオ(GamutDuo)機能搭載(異なる色域を画面に二分割して表示できる) |
レビュー | 本格的に写真に取り組むならこのディスプレイ BenQ SW271レビュー|4Kカラーマネジメントモニター|神戸ファインダー |
公式ウェブサイト | 27インチ Adobe RGB対応 写真編集向け 4K カラーマネジメントモニター SW271|BenQ |
価格 | 約14万円(Amazonで値段を確認する) |
保証期間 | 3年保証(パネル、バックライト含む) 修理時の代替機貸し出しサービスあり |
発売日 | 2017年12月21日 |
BenQ SW271の外観の特徴
BenQ SW271の機能
ハードウェアキャリブレーション可能
BenQ SW271はカラーマネジメントディスプレイなのでハードウェアキャリブレーション可能。写真や動画の編集で色を扱うのであればとても大事な機能だ。
キャリブレーションソフトはPalette Master Element(公式サイトのソフトウェアのページからダウンロード可能)。BenQがキャリブレーションソフトウェアに強いX-rite社と共同開発したソフトウェアだ。とはいえ対応するキャリブレーターはX-Rite社以外にもDatacolorの製品があり、比較的汎用性が高い。
- X-Rite i1 Display Pro/i1 Pro/i1 Pro 2
- Datacolor Spyder 4/5
キャリブレーションは5~10分程度で完了。デフォルトで設定されている輝度が160とすこし高め、このソフト推奨の数値に従うかもうすこし一般的な輝度の80~120程度に合わせるか悩むかもしれない(どちらでも問題ありません)。
ソフトに散見される「有効にする」「有効化」という文字はおそらく「検証する」「検証」という意味と思われる。クリックするとキャリブレーションの精度を測定する2,3分の測定を行える。
OSDコントローラー付属
モニターから有線で繋げるOSDコントローラーが付属。コントローラーを使えばディスプレイまで手を伸ばさなくてもカラーモードや映像入力チャンネルの選択などの設定が行える。
ディスプレイのボタンを押しても同様の設定は可能。コントローラーのほうがショートカットや十字キーがあって扱いやすいがコントローラーが邪魔に感じるのであればあえて接続せずに使わないという手もあり。
レビュー
BenQ SW271は本格仕様のカラーマネジメントモニター。特徴は4Kの解像度、かつAdobe RGBを99%カバーする広色域モニターであること。4KでAdobe RGB対応のモニターは非常に数が少なく、ハードウェアキャリブレーションに対応していることを考えると約14万円という販売価格はとても安い。
またカラーモードの中にモノクロで表示する機能があるのがBenQ SWシリーズの面白い特徴だ。OSDコントローラーが付属するので手軽に3つのカラーモードを切り替えたり、ディスプレイの設定を手元で簡単に行える。
デメリットを挙げるとすると、あまり大きな欠点は見つからない。しいて言えば、同社のPV270に搭載されているようなムラ補正機能がないこと、USB-Cが給電には対応していないこと、キャリブレーションソフトの言葉づかい(翻訳された言葉)にすこし不自然なものがあることなどだろう。
上にあげたような欠点を解消するのであれば、BenQ PV270(解像度は2560×1440だがムラ補正あり)、あるいはEIZOのCS2731などの選択肢がある。特にEIZOはパソコン用の高品質モニターを手掛けてきた歴史があり、ソフトの使い勝手はBenQより洗練されている。CS2731であればUSB-C給電(60W)に対応し、ムラ補正機能もある。価格はBenQ SW271とほぼ同じで約14万円。ただしCS2731は解像度がWQHD(2560×1440)までなので、4KをとるならばやはりBenQ SW271だ。
結論:BenQ SW271は4Kの広色域カラーマネジメントモニターがほしい人におすすめ。他社の類似製品と比べると価格が安く非常にコストパフォーマンスに優れている。
遮光フードは標準で付属しますが、キャリブレーターは持っていなければ用意しなければなりません。
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