BenQカラーマネジメントディスプレイSW240の特徴や仕様、レビューを紹介するページです。ディスプレイの性能や実際に使ってみた感想をお伝えします。
BenQ SW240のスペック・仕様詳細
BenQ SW240は24.1インチのカラーマネジメントディスプレイだ。解像度は1920×1200 (WUXGA)でフルHDよりもすこし縦側に大きい。色域はとても広くAdobe RGBカバー率99%、sRGBカバー率100%。
BenQというブランドは近年カラーマネジメントモニターに注力している。10万円や20万円の価格が一般的なこのジャンルに挑戦的な商品を投入しており、10万円未満で買えるカラーマネジメントモニターを複数販売している。SW240は最も価格の安いモデルで実売価格はおよそ5万4千円。
キャリブレーションセンサーや遮光フードが別売りではあるものの、Adobe RGBに対応したカラーマネジメントディスプレイが5万円台で買えるのは破格といってよい。値段の安さと確かな品質から特に写真編集用途としてプロ・アマ問わず幅広い人気を得ている。
製品名 | BenQ SW240 |
---|---|
画面サイズ | 24.1型 |
アスペクト比 | 16:10 |
パネル | IPS ノングレア |
解像度 | 1920×1200 (WUXGA) |
表示色 | 約10億7000万色(10bit) |
色域 | Adobe RGB カバー率99% / sRGB カバー率100% |
ハードウェアキャリブレーション | 可能 |
キャリブレーションソフト | Palette Master Element |
対応キャリブレーター | X-Rite i1 Display Pro/i1 Pro/i1 Pro 2 Datacolor Spyder 4/5 |
HDR | 非対応 |
カラーモード | Adobe RGB / sRGB / Rec 709 / DCI-P3 / 白黒 / 暗室/ DICOM /キャリブレーション 1 /キャリブレーション 2 / キャリブレーション 3 / カスタム 1 / カスタム 2 |
遮光フード | オプション |
OSDコントローラー | 無し |
入出力端子 | DVI-DL / HDMI1.4 / Display Port1.2 |
USB | USB3.1(ダウンストリームx2、アップストリームx1) |
付属ケーブル | DVI-DL / MiniDP-DP / USB3.1(各約1.8m) |
SDカードスロット | 有り |
ヘッドフォンジャック | 有り |
スピーカー | 無し |
備考 | モノクロ表示モード搭載 |
レビュー | コスパ最強?BenQ SW240レビュー!RAW現像・写真編集用ディスプレイに人気な理由||神戸ファインダー |
公式ウェブサイト | BenQ SW240 | Adobe RGB 99%カバー 16:10 カラーマネジメントモニター |
価格 | 約5万5千円(Amazonで値段を確認する) |
保証期間 | 3年保証(パネル、バックライト含む) 修理時の代替機貸し出しサービス |
発売日 | 2018年3月24日 |
BenQ SW240の外観の特徴
BenQ SW240の機能
ハードウェアキャリブレーション可能
BenQ SW240はキャリブレーションソフトPalette Master Element (公式サイトのソフトウェアのページからダウンロード可能) を用いてハードウェアキャリブレーションできる。写真のRAW現像・レタッチなど色を扱う作業をするならぜひ覚えておきたい機能だ。
対応キャリブレーターは以下の通り。
- X-Rite i1 Display Pro/i1 Pro/i1 Pro 2
- Datacolor Spyder 4/5
SW240でハードウェアキャリブレーションする方法
実際にPalette Master Elementでキャリブレーションしてみよう。マニュアルは公式ウェブサイトからダウンロードできる。
参考:SW240 ユーザーマニュアル – サポート | BenQ Japan
ソフトをダウンロードしたら起動する前にまずケーブルの接続だ。
付属のUSBケーブルでモニターとパソコンを接続。そして別売りのキャリブレーターをモニターに繋ぐ。イラストには描かれてないがもちろん映像用のケーブルもモニターとパソコンを繋ぐ(HDMIやDisplay Port)。
ケーブルの接続が終わったらPalette Master Elementを起動しよう。
自分の使いたいキャリブレーション目標を設定する。ここでは写真のRAW現像・レタッチを想定して以下のように決めた。
白色点 | D65 |
RGBプライマリ | Adobe RGB |
輝度 | 120 |
ガンマ | 2.2 |
次のページでは何番のプリセットにキャリブレーションを記憶させるかを選ぶ。校正1~3あるので、自分のわかりやすいように任意の番号を選ぼう。
ICCプロファイル名はデフォルトで自分が設定した白色点や輝度がわかるようになっている。
「測定を開始」をクリック。
キャリブレーターをセットしたら「続行」をクリック。自動でキャリブレーションが行われ数分で完了する。
これでキャリブレーションは終わり。「キャリブレーションを有効にする」とあるがこれはソフトウェアの誤訳なので無視してかまわない。すでにキャリブレーションは反映されている。
レビュー
BenQ SW240は価格の安さに注目されがちだが、なにより品質が良い。Adobe RGBでハードウェアキャリブレーションができるのは写真編集において大きなメリットだ。
24.1インチというサイズ、1920×1200 (WUXGA) という解像度はさほど大きいわけではないが、逆にだからこそ運用しやすいとも言える。特に一般的な16:9ではなく16:10のアスペクト比のモニターサイズは実際に使ってみると作業領域が広く感じて快適だ。
遮光フードは装着可能だが、別売り。装着できないよりはマシだが遮光フードの値段はあまり安くなく悩みどころだ。単独で1万円以上する。
本体と遮光フードのセットで買うともう少し安く抑えられる。
BenQの上位モデルに付属する「OSDコントローラー」はSW240にはない。
限られた予算のなかでAdobe RGB対応のカラーマネジメントディスプレイを選ぶならBenQ SW240はほぼ唯一の選択肢だ。もし予算的にこれでも厳しいのであれば他社のsRGB対応カラーマネジメントディスプレイを検討することをおすすめする。逆に予算にまだ余裕があるならBenQ SW2700PTなどより上位機種を視野に入れても良いだろう。
またキャリブレーションには別途キャリブレーションセンサーが必要だ。もしまだ持っていなければこちらもあわせて購入しよう。対応キャリブレーターは以下の通り。
- X-Rite i1 Display Pro/i1 Pro/i1 Pro 2
- Datacolor Spyder 4/5
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